名古屋黒紋付染
名古屋における黒紋付染は、慶長16年(1611年)に尾張藩紺屋頭の小坂井新左衛門が、
藩の呉服、旗、幟などの製造に当たっていたことが始まりといわれています。
尾辻は紋糊伏せと呼ばれる技法を用い、主に尾張藩の半紙の定紋や、
近郷近在の富豪、豪族等からの注文を受けて作られました。
その後、需要が増加するに伴い紋型紙板締めの技法が、
黒紋付染師文助によって天保年間(1830~43年)に生み出され、
明治になって板が金網に改良されたが、
紋糊伏せの技法とともに現在まで受け継がれています。
1.地入

生地に付いた不純物を煮出し、不純物を取り
染めむらの出ないようにします。
写真は、地入れ用に生地をつっているところです。
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2.水洗

地入で表面に出た不純物を洗い落とします。
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3.下ゆのし

紋の位置を決めるため、生地の地の目を通し、
巾、長さを整えます。
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4.紋糊ふせ

メンコと言う、美濃和紙を十枚ほど張り合わせて作ります。
白く紋を抜くのに必要な技法です。名古屋黒紋付では、様々な方のメンコを使います。
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5.紋金網あて

メンコが動かないように白金でつくられた金網でとめます。
白く紋を抜くのに必要な技法です。
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6.黒染色

黒の色は難しく、紅下、藍下などの下染をする事により、
深い色に仕上げます。
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7.糊落し

紋金網をはずしてメンコを取り、生地についた糊を落とします。
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8.水洗

余分な染料を何度もすすぎをおこない、落としていきます。
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9.ゆのし

仕上げで、地目を入れて整えていきます。
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10.上絵

墨を使って、それぞれの家紋を入れます。
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名古屋黒紋付染を使った商品
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